日曜日, 12月 22, 2024
ホームその他秋のイタリアでブームの新健康法とは!?日本女性にも最適!“キャロブ”“パレオ”のキーワードで腸活とダイエットを実現。イタリア文化に精通する女性経営者による「イタリア通信」がスタート

秋のイタリアでブームの新健康法とは!?日本女性にも最適!“キャロブ”“パレオ”のキーワードで腸活とダイエットを実現。イタリア文化に精通する女性経営者による「イタリア通信」がスタート

『イタリア通信』をスタート。「最新の⽂化・健康法のトレンド情報を歴史とともに読む」

秋を迎えるいまイタリアで注目される健康法は、子どもから大人まで取り入れることのできる《究極のヘルシーブーム》。長寿の島サルデーニャの暮らしを映し出す原始の食生活&腸活糖抜きダイエット。

1866年8⽉25⽇に⽇本とイタリアが通商条約を締結してから、157年。四季折々の気候、⾷⽂化の豊かさ、伝統⼯芸の発達など、多くの共通点があり、⽇本にとってのイタリアは、ヨーロッパのなかでもっとも親近感の強い国のひとつにあげられます。ファッションやグルメなど、憧れの気持ちを持つ⽇本⼥性も多いのではないでしょうか?

実はイタリアには、⽇本とはまったく異なる《癒し》の⼈間社会が広がっています。悠久の時を感じさせる街並み、伝統に裏打ちされた健康法、⼈と⼈との繋がりを慈しむ社会。“若いものが勝ち ”といった⾵潮の⽇本と違い、イタリア⼈は年齢とともに幸福度を深めていきます。
イタリア文化に精通する女性経営者として、日本の人にもっと多くイタリア文化に触れ、その魅力を実感してほしい。
そんな思いで『イタリア通信』をスタートします。
「イタリア通信」が⽬指す理念は、年を重ねても人生を楽しむことを忘れず、バイタリティ溢れる社会環境。そのために役⽴つ⽂化・健康法のトレンド情報を交えて、古代ローマ時代からの歴史にも学びながら情報を発していきます。

初回のテーマは、イタリアでブームの新健康法について。

2023年秋の最新ヘルシー⽂化とイタリアの伝統についてリポートします。

⻑寿の島サルデーニャの暮らしを映し出す原始の⾷⽣活&腸活糖抜きダイエット。

いまイタリアで注⽬される健康法は、⼦どもから⼤⼈まで取り⼊れることができます。

イタリアは今まさに《究極のヘルシーブーム》が到来しています。

秋のイタリアでブームの新健康法とは!?日本女性にも最適!“キャロブ”“パレオ”のキーワードで腸活とダイエットを実現。イタリア文化に精通する女性経営者による「イタリア通信」がスタートのサブ画像1

  • イタリア人はお⾵呂に入らない!?

『テルマエ・ロマエ』などに知られる古代ローマ⼈の温泉好きを考えると不思議ですが、イタリア⼈にとって⾵呂というものはすなわちシャワーです。浴槽はあるもののお湯をはることがないので、温度調節や⾃動お湯はり昨⽇も存在しません。もとより古代ローマの温泉は男性⽂化の場所でしたが、現代のイタリアでも、⼥性でさえ⾃宅では湯船に浸かることはありません。イタリアの家庭では、年間を通して、⾵呂と⾔えばシャワーのみ*。美容にも良いと⾔われる温浴は、⾃宅で実践できるもっとも効果的な節約美容法ですが、イタリアではあまり認知されていません。
ただイタリアの⼥性は美容意識が⾼く、成⼈⼥性の20%以上がフィットネスクラブなどでスポーツを⽇常的に⾏って若さを保っているというデータもあるほど*²。イタリアの美容と健康の歴史は、実に⼆千年を超えるのです。⽇本のそれより遥かに⻑いですよね。
美の歴史は古代ローマ時代に始まり、⼀般家庭におけるオリーブオイルを始めとするオイルパック、はちみつを使った天然のスクラブ、特殊なものでは貴族が使⽤した温泉微⽣物を調合したクリーム、ラベンダーの花の沐浴と、ありとあらゆる天然の素材が何千通りと試され、効果が記録され、「⼥性の美しくなる⽅法」は進化を重ねてきました。⽼化の原因となるフリーラジカルという概念さえ存在しなかった古代ローマ時代に、トスカーナ地⽅のある特定の温泉⽔に内包される何物かが、アンチエイジングの効能をもたらすことが知られていました。
そんなイタリアだからこそ、いま古代の天然素材が、夏に役⽴つ健康法やダイエットが再注⽬されています。
*ASCIGによるイタリア⼈⼥性30名を対象とした調査(2022年10⽉)
*²Istat調べイタリア⼈のスポーツ⼈⼝に関する調査(2015年)

  • 秋到来のブーム<砂糖抜きダイエット>で腸活もヘルスケアも

古代より愛⽤されてきた“⽢味”。それはキャロブ(学名:Ceratonia siliqua)という、砂糖の代わりとなる<野菜>です。別名イナゴマメとも呼ばれます。
キャロブはもともと新約聖書にも登場する⾖で、その起源は古代エジプトまで遡ります。地中海沿岸の乾燥した暖かい場所で良く育つといわれ、古代ローマ時代からイタリアでも親しまれてきました。

いわゆるスーパーフードにも近く、砂糖のように⽢く⾼糖分でありながら、カリウム、マグネシウム、リン、セレン、亜鉛、鉄、カルシウム、ナトリウムなどの⼈体が必要とするエッセンシャルミネラルに加え、ビタミンB、ビタミンC、E、K、葉酸も含みます。
イタリアではこの繊維が豊富な砂糖の天然代替品が、静かなブームとなっています。カフェインフリーコーヒーやココアの替わりとして、またお菓⼦の材料として取り⼊れられています。
『ヴォーグ イタリア』(2023年8⽉11⽇記事)にも、このキャロブブームが取り上げられ、下記のような有益な効果が得られると紹介されています。
抗酸化物質– ポリフェノールが豊富で、酸化ストレスや炎症を抑える腸の健康を改善– 腸内細菌叢のバランスを取り戻す
下痢⽌め– 下痢を抑える
コレステロールを下げる– コレステロールを下げる
⼼臓病を軽減– 繊維が豊富で、動脈性⾼⾎圧症に効果的糖質や脂質の摂取量が減るのでダイエット中に役⽴つ。満腹感を持続させ、間⾷を避けるのに役⽴つ。
上記の満腹感とは⾷物繊維の豊富さから得られる効果で、腸内環境を整えて、⾎糖値の調節にも役⽴ちます。
イタリアでは夏には海に⾏く習慣があり、シチリア島やサルデーニャ島の海で数週間を過ごす家族連れも多く⾒られます。だから夏はダイエットブームとなり、美しく健康に痩せることが叶う素材が重宝されます。

  • イタリア式<新健康法トレンド!パレオ&グレインフリー>

前述のキャロブと並び、いまイタリアで、新たに注⽬されている健康法があります。
《グレインフリー》という⾔葉、聞いたことはありますか?すでに⽇本でも馴染みのある<グルテンフリー>ではありません。グレインフリーは新しい⾷⽂化を指す、多くの⽇本⼈にとっては、まだ⽿慣れない用語です。

「グレインフリーGRAIN FREE」(穀物不使⽤)」は、アメリカ⻄海岸およびニューヨーク発で、グルテンフリーの次に台頭するトレンドに違いなく、いまヨーロッパでもとても注⽬されている⾷⽂化です。

グルテンフリーとの明確な違いは、「グレインフリーGRAIN FREE」(穀物不使⽤)」は、⼩⻨はもちろん、⽶やトウモロコシも含まれないことです。いわば究極のヘルシー、《究極の炭⽔化物フリー》を指します。
いま世界では⽇々多くのヘルシー⾷材のスタートアップが、多額の資⾦調達をしています。そのなかから起業の聖地といわれるシリコンバレーを有するアメリカにおける、グレインフリーに因んだスタートアップの事例を⾒てみましょう。
シリアルブランドのD2C「Magic Spoon」は、スーパーマーケットや⼩売店舗を介さず、消費者に直接E Cサイトで販売しているユニークなメーカー。近年はインフルエンサーマーケティングとポッドキャスト広告で売り上げを⾶躍的に向上させています。
D2C分野は⽇本市場でも⽬覚ましい発展を遂げていますが、シリコンバレーからは新たな⾷のビジネスチャンスが次々と⽣まれています。
ここで「Magic Spoon」ブランドのシリアルを取り上げるのは、シリアルなのにグレインフリー、ケトンフレンドリーという⽇本のスーパーマーケットに並んでいるシリアルからは連想できないような、“あり得ない”組み合わせの特徴を併せ持っているから。
グレインフリー・シリアルはナッツ類やドライフルーツ類のみで構成されており、⼩⻨や⾖、乳製品のタンパク質など、腸や体の炎症、また⾷物アレルギーを引き起こす代表⾷材が⼊っていないことが注⽬されています。
Magic Spoonのシリアルは⾊彩豊かな“不健康そう”な⾒た⽬もインパクトがあり、ヘルシー=地味という固定概念も覆されます。
イタリアの消費者のあいだにも、このグレインフリーの動きが広がっているのは、消化⼒の弱い⼦供や、ストレスなどで胃腸に不調があるサラリーマンにとって、実はとても恩恵の⼤きな⾷習慣だからです。

  • 長寿と幸せの秘訣は?<イタリア式パレオダイエット>

イタリアで究極の健康法といえば、世界一の⻑寿の島サルデーニャの⽣活習慣が知られています。
伊南部のサルデーニャ島は、⼈⼝の3%近くが100歳以上という村も存在する特異な地域です。この“⻑寿島”の⾷⽣活の基本はグレインフリーではありませんが、⾖やナッツ類、野菜や⿂などをオリーブオイルと共に⾷べる、原始の⾷⽂化に近いもの。特徴としては、商業的に加⼯された⾷品をまったく排除し、ハーブ類などで味付けした料理。ポリフェノール値*も⾼く、抗酸化作⽤が⾼い調理法を採り⼊れていることです。
このように精製していない⾷材を使った、加⼯⾷品や化学物質をふくまないヘルシー⾷習慣は、《パレオダイエット》と呼ばれて新たなブームとなっています。
つまり原始時代に⼈類が⾏っていた、ナッツ類、フルーツ、加⼯していない⾁⿂、など⾝体に消化吸収がいいものだけを摂取する⽣活のこと。
なぜこれほど多くの100歳⻑寿者がサルデーニャ島に存在するのか、完全には解明されていません。でもこうした⾷⽣活はイタリアでも⾒直され、いま⼥性たちの「美の習慣」に取り⼊れられています。
これまでヴィーガン、マクロビ、グルテンフリー…とさまざまなトレンドが⾷品業界へ訪れましたが、それ全体がひとつの⼤きな原始回帰の流れだということが⾒て取れます。

サルデーニャ島の伝統の暮らしを映し出すパレオダイエットや、キャロブの腸活糖抜きダイエットといった、これらのいまイタリアで注⽬される健康法は、⼦どもから⼤⼈まで取り⼊れることのできる《究極のヘルシーブーム》です。
*⾼い抗酸化昨⽇を有するロスマリン酸の含有量ローズマリー (7.2mg/乾燥莱 g)、タイム (23.5),スペアミント (58.5)(農研機構研究報告. ⾷品研究部⾨、2018年)

         

【編集後記】
イタリアは南北に長い地形や、気候など、日本との共通点も多く、イタリアで流行している情報は、そのまま日本でも取り入れることのできる有益な情報であることを改めて実感できます。
「砂糖抜きダイエット」やイタリア式「パレオダイエット」など、長い歴史を持つ文化の中で育まれてきたイタリア人の知恵を参考になさってください。
  
■イタリア通信 編集長 ⻑⾕川悠⾥
 
株式会社エルゴン・ジャパン代表取締役
慶応義塾⼤学⽂学部 / 慶応義塾⼤学外国語教育センター講師

⼗代半ばで渡伊し、ファッションの都ミラノと最古の⼤学町ボローニャという、⼆つのまったく異なるイタリアの都市で育つ。現在は東京・港区で会社経営をしながら慶応義塾⼤学でイタリア語やイタリア⽂学の講師として教壇にたつ。
経営する会社は、イタリアで50年の歴史を持つグローバル・コスメティックブランド「eLGON」の日本国内での正規直営店を運営する「株式会社エルゴン・ジャパン」。
2018年3月の日本ローンチ以来、順調に売り上げを伸ばし、百貨店やサロンなどへも販路を拡大。日本とイタリアの交流をビジネス面からも促進している。イタリアの老舗ブランドと本格的にビジネス展開する日本では数少ない女性経営者。

経歴・実績:
ボローニャ国⽴⼤学卒業。ミラノ国⽴⼤学⼤学院修了。司⾺遼太郎奨励賞。著書に『ダンテの遺⾔』(朝⽇新聞出版)、『イタリア語会話フレーズブック―すぐに使える⽇常表現2900』(アスカカルチャー)ほか。

■「eLGON」

エルゴンはイタリア・ミラノ創業で50年の歴史を持ち、プロフェッショナル・サロンを中心に世界93か国に展開。すべての製造工程で、自社直営のもと、厳格な安全基準を守って生産。世界でも評価される徹底した品質管理体制を維持し、ISO22716やISO90001など厳しい安全・品質管理の国際認証機関の審査をクリア。サスティナブルな未来を目指し、SDGsを推進するグローバル・コスメティックブランド。

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

Most Popular

Recent Comments