eftaxが在日ムスリム向け検索サービス「HaloDish」をリリース。集客・販促チャネルとしての活用など提携/タイアップ企業を募集します!
10月13日にローンチするムスリム向け検索アプリ「HaloDish」。このサービスは、株式会社eftax(本社:兵庫県尼崎市、代表取締役:中井友昭)の日本人学生インターンと海外からリモートで参画するエンジニア達が中心となって開発しました。サービスの詳細はもちろんのこと、その軌跡、裏側に至るまで、インターン生達の座談会形式でお届けします。
-
「HaloDish(ハロディッシュ)」とは
喜多
日本(※)にあるハラールレストランやモスク礼拝所の検索ができるサービスです。例えば、ハラールレストランの検索では、営業時間や場所だけではなく、ハラール対応メニューを確認できたり、原材料や加工の調理過程を検索することができるので、ユーザー各々のハラールの価値観に合わせた飲食店の検索ができます。
(※リリース時の対象エリアは大阪・京都)
ムスリムの方は食べられるものが見つけられて便利。掲載店舗も来客が増えて嬉しい。そんなwin-winで、多様性と包摂性のある社会の実現に向けたサービスとして、これからも改善、拡充を進めていきます。ムスリムの方がこのHaloDishさえ使えば全部が便利になるという、包括的なサービスを目指しているんです。
城間
ローンチ時はレストランと礼拝所の検索機能を搭載。今後も、全国、海外と、対応エリアを拡大させ、ハラールグッズなどの小売にも広げていきたいですね。ゆくゆくは、ハラール食品の企画開発やECも扱いたいと考えています。
to Cだけでなくto Bとしても、集客・販促チャネルや消費行動に関するコンサルティングの提供ができます。
栗山
たくさんヒアリングを重ねてきた中で、潜在顧客の存在は感じました。「知っていたら行きたいのに、知らないから行けない」という声がとても多かったんです。聞く度に、めっちゃ勿体無いなって思うんですよ。
-
インタビュー調査で見えた確かなニーズ
栗山
HaloDishのもとになったのが、「ムスリムの友達と外食をする時、どの店を選べばよいかわからない」というメンバーの悩み事です。それは、カナダに留学した経験から僕自身も課題感を持っていたことでした。言葉や思想の面でも、ベジタリアンやヴィーガンといった食事の面でも、カナダに比べて日本は配慮が行き届いていないと実感したんです。
また、国内外でのムスリム人口の増加という社会的な背景もあります。僕たちチームは正にその在日ムスリムであるインドネシア人から「日本で外食する時に困る」との声を耳にしていました。
城間
eftaxにはムスリムのエンジニアが多く、開発者の中にエンドユーザー目線を持つ人がいるのが強みになるというのも背景にありました。
栗山
そうですね。こうして在日ムスリムにフォーカスしようと決めてから、競合や市場の調査をするほか、インタビュー調査で何に困っているかを聞き出していきました。
渡邉
まずは自分たちの身の回りの留学生やeftaxのエンジニアにインタビューをしていきました。あと、これは学生の利点なのですが、教授や留学生である友達の繋がりを結構頑張って探しましたね。国費留学生である私の友人のツテ以外は、言語はほとんど英語でした。
インタビューで一番多く耳にしたのが、食事面の困り事です。商品の裏などに書いてある食品表示には専門用語が多いので、かなり高い日本語レベルがないと自分で食品を探して確保するのは難しいですよね。スーパーや外食に出かけても表示やメニューの確認ができないので、「そもそもあまり外食しない」、「大丈夫とわかっているところにだけ行く」、「探すのが大変だからいつも同じ物ばかり」という声がありました。
そういった食事面に次いで多かった困り事が、礼拝所探しです。ご自宅でされるケースが多いのですが、「外出時は礼拝できる場所がない」と。他の人にも見える場所だと視線を集めてしまうので個室を探した結果、試着室や授乳室を使用することが多いそうです。ただ、混雑などで場所が確保できずに礼拝時間に間に合わず、「神に対して申し訳ない気持ちになってしまう」といった声も聞きました。
栗山
それらのインタビューで浮き彫りになった顧客のニーズを、一つのサービスに落とし込む過程はすごく難しかったです。ムスリムと一言で言っても千差万別で、色んな方がいらっしゃいます。例えば、同じムスリムの方でも「豚肉はダメだけど、ゼラチンならOK」とか、「お酒も飲む」という人もいれば、「お酒なんて絶対ダメだし、同じ調理器具を使うのも嫌」という人もいます。豚肉や料理酒などの食材の他にも、ハラールではない者を取り扱った調理器具とは完全に別の器具で調理する必要もあるんです。考え方によって口にできるもの、できないものって本当に様々で、インタビューすればするほどそれがたくさん出てきました。
藤嵜
厳格さの度合いでターゲット自体を絞るという案もあったんですが、じゃあその「厳格さの度合いって何?」と。
渡邉
度合いって言っても、レベル1このくらい、レベル2これくらいって決まってるわけじゃないですもんね。
藤嵜
食品表示を見なかったらセーフ、アウトな食べ物が含まれていることに気づかなければセーフとか。
藤嵜
明確に決めづらいし、私たちがあまり関与できることじゃないなと思ったので、そこを解決するための手段として、ユーザー個人がフィルターで選ぶ仕様に行き着きました。
渡邉
ユーザーが避けたい食材や調理器具を自身で選択し、フィルターで除ける仕組みになっています。このフィルター機能は、インタビュー結果がアプリケーションに結びついた一番の部分かと思います。
栗山
皆さん快く応えてくださったので、インタビューすること自体はそんなに難しくなかったですね。
僕が神戸ムスリムモスクにお邪魔して、礼拝に訪れていた方に直接お話をお伺いしたりアンケート回答をお願いしたりした際にも、「こういうサービスを作ろうとしているんです」と話すと、皆さん「いいね」って喜んでくださって。そういう反応をいただけるのは、ここに皆さんの困り事、課題が実際にあるからこそなんだろうなと感じましたね。
城間
栗山さんと私とでご訪問した在大阪インドネシア共和国総領事館インドネシア貿易振興センターのディッキー所長にも、大変快くご対応いただきましたね。
日本でもハラール向けのサービスはぼちぼち出てるものの統合されていないと仰っていたので、ビジネスチャンスはあるんじゃないかとインタビューしながら感じました。ハラールラーメンやハラールの寿司など、あるにはあるものの、全て部分的なんですよね。海外のGrabとかUberみたいに統合されてはいないので、そういうものが作りたいと話したら、すごくポジティブな反応をいただきました。
-
サービスを立ち上げるきっかけは?
栗山
eftaxの日本人学生インターンシッププログラムでの「新規事業を立ち上げよう」というミッションです。「日本から次第に海外に拡げていけるようなサービス」というお題から、アイデアを出しをするのがこのプロジェクトの最初のタスクでした。
藤嵜
私はこの事業内容を決める段階が一番難しかったです。進捗が停滞するというか……みんなで考える時間をたくさんとっていたと記憶しています。学業の卒業・就職の兼ね合いで何度かメンバーが変わっているのですが、この時は初期のインターン生5人でチームを組んでおり、「5人でアイデアを200個出す!」を目標に取り組みました。
農業のDX化、教職員のマッチングサービスなどの様々なアイデアが出る中で、最終的に、一人1、2個希望の案を担当してコンペティションを実施しました。コンペティションでは、インターン生で独自に6つの評価基準を定めました。市場性、新規性、事業収益性、実現可能性、関心度、グローバル性です。特に難しかったのが、新規性と事業収益性。「この課題解決したいなぁ」、「このアイデアいいなぁ」と思ったものって大体先駆者がいて(笑)
藤嵜
そのような困難があったため、新規性については、「新しい価値を提供するよりかは、競合が提供している価値以上のものを提供する」との方向性が決められたのかなと思っています。
事業収益性は、やっぱりまだ学生なので「どれぐらい利益が上がるんだろう」とか、「どれくらいコストかかるんだろう」とか、予見できる力がなく。コンペティションで残った二つの案を同時進行で進め、より深く調査、議論を重ね、事業としての実現可能性が高いものとして選んだのが、このHaloDishです。
-
学生主体。海外エンジニアとサービスを企画、開発するまで
城間
まずはじめに、長所を活かした動きができるように役割分担をしました。僕は大学で開発する学科にいて、来年からはその職種で企業でも働くので開発を。一方でマーケティングに強みのある子であればSNS運用や戦略立案を、英語が喋れる子であればインタビューを担うなど、各々のスキルに合う役割を振っていきました。
この規模のプロダクト開発は僕にとって初めての経験でした。一番難しさを感じたのは、タスクを決めて開発するまでよりも、「どの方向でやるか」、「全員が同じプロダクトイメージを持っているか」の部分です。
検索画面のデザインを依頼した際に、イメージしていたものとは全く違うデザインが上がってきたんです。最初は「なんでこうなるんやろ」と考えたのですが、やはりそれ程「揃える」って難しいんだなと感じた出来事でした。
デザイナーの提案は、食品や礼拝所などのカテゴリ選択で検索するUIでした。対して僕のイメージは、地図上でお店を探せるマップインターフェースだったんです。自宅にいながら既に知っているお店と配達時間から選んで注文するためのアプリなら、カテゴリ検索のUIを採用しているケースも多いのですが、HaloDishのペルソナやビジョンには合いません。外出先で飲食店や礼拝所を探す際に、現在地からどれくらいの距離にあって、どういう外観をしていて、飲食店ならどういったメニューがあって、そのメニューには何が使われているかがわかった方が、HaloDishの方向性には合致します。
藤嵜
そもそも外食向けサービスにした理由は、インタビュー調査で、「外出先で何か食べたいと思ってもパッと調べられないから外食を楽しめない」など、家での食事よりも外食に困る事が多い傾向がみえたからです。
渡邉
あと、そこまで所謂中食(※調理済食品の購入やテイクアウト、デリバリーの利用等、外食と内食の中間地点にあたる食事形態)の文化がない印象を受けましたね。日本にいて食べられる食材を知らないからなのか、そもそも文化的に無いのかは定かではないのですが、「家で食べる時は自炊」派が圧倒的に多かったです。
城間
そんな話を開発チームにもしたら、すぐに納得してもらえました。具体例の提示やなぜそう思っているかの論理立てをしっかりすれば、障壁は取り払えると学びました。
あとは、リモートで、かつ言語が違うという難しさもありますね。知人と開発した時には顔を見合わせながらパッと意見を交わせたのですが。今回はまず時差がありますし、副業で参画しているメンバーも多いので進捗管理も難しいし、英語ですし……。
エンジニアが持っている情報と、実際のプログラムの内容と、現実的にできるラインと、開発側の理想とがあり、その折衷案を見つけるのが僕がやっている仕事の一つです。理想論だけにならないように、現実と折衷させるのは結構難しいところかなと思います。
喜多
架け橋……
渡邉
ありがたいです。エンジニアとビジネス、両方の知識を持っている強みをめっちゃ生かしてくれて。
城間
インタビューで生の声を持ってきたのもすごく大事だなと思います。そういう意見がないと、プロダクトだけ先行しちゃうというか。機能的な価値を先に作って、現実では使えないケースは結構ありますね。実地の意見をインタビューして持ってきて、現実的なラインに落とし込んでプロダクトを作るのはとても大事です。
まあ実際は僕、英語喋れないし。それこそ栗山さんとインドネシア貿易振興センターでインタビューした時、僕が英語が苦手な分、英語が得意な栗山さんが積極的にコミュニケーションをとってくれて助かりました。
-
提携/タイアップで新たなビジネスチャンスを
城間
そうして開発したHaloDishのWebアプリケーションは10月13日にローンチ予定です。
柳本
今後はユーザーを増やして、掲載・提携いただける店舗・施設・企業・団体様を増やすべく広報にも力を入れる段階です。開設したInstagramでは、飲食店の実際の料理紹介などto Cに特化したサービス情報をメインに発信します。10月から短期で、エジプトからのインターン生が仲間に加わる予定です。アラブ圏の方の意見も取り入れられるし、マーケティングの助けもしてくれるということですごく楽しみにしています。その模様もどこかでお届けできればなと思っています。
城間
この記事を読んでくださっている食品関連企業や飲食店の関係者で新たなビジネスチャンスを探している方は、ぜひHaloDishとタイアップして一緒にチャンスを掴みましょう。
-
ムスリム検索アプリ「HaloDish(ハロディッシュ)」
配信日:2023年10月13日
主な機能:レストラン検索/礼拝所検索/ハラールフィルター機能(食材、調理器具)
サービス紹介ページ(エンドユーザー向け/英語): https://halodish.com/
※リリース時の対象エリアは大阪・京都
お問い合わせ先: info@halodish.com
HaloDishへの掲載をご希望の方は、こちらの出店申請フォームをご利用ください。:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfmuEPoWGc7ar11dGtMIyJnW3JeHKOJ6iI7BuyyrrixPvvb3A/viewform
Instagram(@halodish_japan): https://www.instagram.com/halodish_japan/
-
eftaxではインターンシップ生を募集しています
株式会社eftaxではデータ分析やAI・IoT、Web/モバイルアプリケーションの技術提供だけでなく、近年ニーズの高まっているデジタル人材の育成・支援事業も展開。有用なスキルを身に付けた人材を社会に輩出するとともに、事業者の課題解決をリーズナブルに実現しご好評をいただいております。学生に実践的な課題解決にチャレンジする場をご提供いただける事業者様からの課題・ご相談は随時募集しております。
<今回のプロジェクトに参加したインターン生の声>
喜多 一般多数を見るのではなく、少数派の意見も汲み入れる大切さに気づけたことが、私にとって大きな学びとなりました。私は卒業後、今回のサービスで取り扱う「食品」に関連する企業に進むんです。このインターンで新たに得た視点を、企業に入ってからも大切にしていきたいなと思います。
城間 この場を借りてエンジニアを募集してもいいですか(笑)ビジネス思考があるエンジニアの人が欲しいなと思いますね。どちらかと言うとプロダクトアウト的な発想の人が多く、ユーザーやサービス目線も重要視できるエンジニアは少ないように感じます。技術的なかっこよさにとらわれすぎず、収益性や事業拡大性、また「ユーザーが本当に求める価値とは何か」などビジネス的な観点も併せ持ちながらプロダクト開発を進められるエンジニアが来たら、ものすごくワクワクしますね!ぜひ一緒に仕事したいです。
柳本 僕はバンクーバー留学でいろんな人を見て、「多様性」を肌で実感した一方で、課題意識がさほどなく、感想に留まっていました。このeftaxのインターンで、アンケートをとったり、話したりして、たくさんの問題の存在にはっきり気づいたんです。同時に、課題解決に対するモチベーションが湧きました。大学では、機械、自動運転、宇宙、人工衛星、車やロボットの設計などを学んでおり、専攻分野においては社会課題の解決を目指しているので、今回のインターンで得た課題意識と解決への意欲をこれから活かしていきたいです。
栗山 社会課題をビジネスという手段で解決する方法とそのプロセスを体験し、学べたのは大きいと思っています。というのも、僕はどちらかというと国の政策とかを考えちゃうタイプだったんです。今回は、上からトップダウンで解決するというよりも、会社単位とか個人単位、小さな団体単位でも解決に貢献できて、尚且つ収益を上げてうまい循環をつくれることを体感できました。
渡邉 外に広げていくというよりは、灯台下暗しじゃないですけど、身近なところに課題を抱えている人がいることに気づけたのは、すごく良かったなって思っています。また、一線で働いている方から直にビジネスについてのアドバイスをいただけるのはeftaxのインターンの魅力です。学生で全ての裁量権を持てるのもいいですが、それだと結局学生だけで右往左往している面もあって。経営者の方や社員の方から「こういう風にした方がいいんじゃない」とか「こういうやり方はどう」ってアドバイスをいただけるのは、ここでのインターンの魅力だと思います。
藤嵜 eftaxのインターンは、ゼロイチを体感できるのが本当に強みだなと思っています。他の会社では1→10だったり、小手先の仕事を任されたりすることもある中、新規事業の立案という重要なことを学生に任せてもらえるのは、大変光栄なことだなぁと感じながら働いています。既存事業を大きくしていく人よりも、自分で何か価値を生み出せる人が、これからの社会ではどんどん必要になってくると思います。このインターンプログラムは、専門知識を深めながらいろんな分野を知ることができ、T型・H型を目指す上でも貴重な環境です。実際に私は、専門知識を深めたいと思っているマーケティング領域に取り組みながら、エンジニアとも身近に接し会話することができています。開発のスキルは得られなくても、「エンジニアはこんなことを考えてプロダクトを作ってるんだ」と新たな視点を持つことができました。興味を持った方は、ぜひeftaxのインターンシップに参加してください。
【株式会社eftaxについて】
データ分析、AI・IoTシステム、ソフトウェアの企画・開発、高度デジタル人材の育成および支援事業を展開しています。データの収集・蓄積から分析・モデリング、アプリケーション化までをワンストップで提供。大阪府DX推進パートナーズの一員として参画するなど、デジタル技術を用いてワークスタイルやビジネスモデルの変革を実現し持続可能な地域社会の発展に貢献します。
【インターンシップについてのお問い合わせ】
AI・IoT・データサイエンスを学び、実践するコミュニティー「SOLEIL DATA DOJO」(運営会社:株式会社eftax)
Webサイト:https://soleildatadojo.com
お問い合わせフォーム:https://soleildatadojo.com/contact/
【本リリースに関する報道関係のお問い合わせ】
株式会社eftax 広報担当:森田
TEL: 06-6423-8240 FAX:06-6419-5601
MAIL: info@eftax.co.jp
※このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。