~ 旅行者が宿泊施設に求めるSDGsの真実 ~
■調査の背景
近年、SDGsの認知が急速に高まり、人々の価値観や生活様式が変容しました。それにより環境問題や社会課題に配慮していない企業は支持されない、そんな時代が来ようとしています。そのため、宿泊施設においてもSDGsへの取り組みは不可避であり、最近では各施設のSDGsに関する様々な活動をweb上でよく目にするようになりました。一方で、発信しているホテル旅館と受け手である旅行者側のギャップが生じていないか/それらの取り組み全てが世間にポジティブに捉えられているのかという疑問がありました。事実、宿泊施設にとってもSDGsを導入するうえで実施負担は大きく、「果たしてこれをやる意味はあるのか?」などの声もありました。
そこで今回、この調査を実施することにより、消費者がホテル旅館のSDGsに関する取り組みをどれほど認知しているか、重要視しているか、どう感じ取っているのか等、率直な意見を集め、それらのフィードバックを宿泊施設へ提供することで、より良いSDGs対策が観光業界のニューノーマルとなることを標榜します。
■調査結果
調査は2021年11月15日、当社公式Instagramのフォロワーを対象にオンライン上でアンケートを配信。20歳~50歳(うち9割が20~30代)の107名から得た回答をまとめたものです。なお、調査対象にはホテル旅館を頻繁に利用しているトラベルインフルエンサーも含まれており、その意見は「今後選ばれる宿泊施設」になるための有益な情報であります。
SDGsへの関心度
「強く関心がある」「関心がある」と回答した人が全体の約8割と多くを占めた。SDGsに関するあらゆる調査で若年層の認知・理解度が高いという結果が出ている中で、このアンケートからも若者からの注目度が大変高いことが伺えた。
ホテル旅館のSDGsに対するアクションの認知度
宿泊施設が自社ウェブサイト等を通して各々の具体的な取り組みや施策を発信しているが、それらの情報は「たまに」消費者に届く程度で、浸透が不十分であることがこの結果から分かる。
認知しているSDGsなホテル旅館の施設数
「0施設」「1~5施設」と回答した人が85%と大半を占め、せっかくの宿泊施設の素晴らしい取り組みが消費者にはまだまだ伝わっていないという課題が残る結果となった。
従前のホテル旅館のSDGsの有無による宿選びへの影響度
84%の人はSDGsの観点で宿泊先を決めてこなかったと回答。一方で、SDGsに対する意識が高い人が約16%いるという点も無視できない。これは、旅行者がホテル旅館の掲げるSGDsの取り組みに違和感や矛盾を感じれば、宿泊先候補から除いてしまうということ。今後さらにSDGsが世間に浸透していくと共に、SDGsの観点で宿を選ぶ人が増えていくと予想される中で、旅行者に共感してもらえるようなアクションを取ることが重要になる。
旅行者からの評価が高い「ホテル旅館のSDGsの取り組み」
票が一番多かった旅行者目線でのSDGsの良い取り組みは、「地産地消・生産者との連携」で71%。続いて、「食品ロス削減」が67.3%。他にも、環境にやさしいアメニティの設置やエコ清掃の推進が世間には重要視されていることがわかった。また、その他意見として「ヴィーガンやベジタリアン対応」という声もあった。
旅行者が不要だと思う「ホテル旅館のSDGsの取り組み」
上記設問とは反対に、旅行者が不要だと感じているホテル旅館のSDGsの取り組みについても聞いた。「特にない」という回答が一番多く、ほとんどの消費者は現在各宿泊施設が取り組んでいるアクションを高く評価しているようだ。一方で、「SDGsは自分自身が日常で取り組むべきことであって、ホテルには非日常感を味わいに行く。お金を払ってホテルにいる間は贅沢に過ごしたいというのが正直なところ。数多あるSDGsの取り組みの内、節約系のものは個人的にはあまり嬉しくなく、エコと経費削減との線引きは必要だと思う」というようなコメントも多く寄せられた。
今後の宿選びにおけるホテル旅館のSDGsの影響度
「SDGsに取り組んでいるホテルを優先的に選ぶ」と回答した人が24.3%、さらには最多である「取り組みの内容次第で決める」が49.5%と、今後SDGsを意識して滞在先を検討する旅行者が全体の約74%を占める結果となった。
■ホテル旅館向け無料セミナーおよびサービスの提供
今回のアンケートでは、上記データ以外にもホテル旅館が取り組んでいるSDGsについてフリーコメント欄も設け、旅行者のストレートな意見を募りました。回答者のうち、4割程度からそれぞれの熱い想いが寄せられ、ポジティブな感想から「SDGsと謳っていても矛盾を感じる取り組みが多いと疑問を感じた経験がある」といったネガティブなものまでありました。あくまで一旅行者の感想となりますが、SDGsの取り組みにおいて課題やお困りを抱えている宿泊施設にはこれらの意見を参考に、自施設の活動を今一度見直せるきっかけになればと考えております。
そこで、当社では以下2つの機会をご提供致します。
1. ホテル旅館向けの無料オンラインセミナー実施
アンケートで収集した旅行者のリアルな声を解説するウェビナーを開催します。
【詳細】
開催日時:2021年12月8日(水) 14:00~14:40
ウェビナータイトル:「自施設に合ったSDGs対策、出来てますか?知らないと損する旅行者のリアルな声をご紹介!」
実施方法:Zoomでのオンラインセミナー
お申込み方法:以下リンクよりお願いします
https://info.socialport.jp/sdgs-webinar20211208
2. ホテル旅館を対象としたSDGsの無料相談窓口の開設
現在の各宿泊施設での取り組みにおけるPDCAサイクルを回すためには、旅行者の意見の反映が必要不可欠であります。我々は発信側である宿泊施設と受け手である旅行者の中立な立場でアドバイスさせていただきます。好イメージを獲得するための単なるポーズではない「本来の宿や風土の良さを残した持続可能な宿泊業を目指す」ことを目的とし、サステナブルな宿泊・観光業界づくりをサポート致します。
また、今回のアンケート回答者の中には、個人でSDGsに特化した事業を立ち上げ活動している人達がいました。その知見を活用するとともに、旅行者目線での考えを上手くブレンドインすることで、宿泊業界のSDGsへの取り組みを活性化させ、次世代へのSDGs浸透を図り、目標達成に寄与することを目指します。ご希望によりグループインタビュー・座談会などのイベントの実施も可能です。
【無料相談のお問い合わせ先】
sdgs@socialport.jp
■「SOCIALPORT」とは
SOCIALPORTは2018年9月に運営開始した国内初となる宿泊業界特化のインフルエンサー・マーケティングSaaSです。ホテル旅館が自施設のプロモーションに最適なインフルエンサーを簡単に“探して、選んで、施設に招待する”ことがワンストップで出来るキャスティングプラットフォームとなっています。With/Afterコロナ時代において「実際に宿泊したヒトが施設の安心安全をSNS発信すること」は、何にも勝る信頼性の高いクチコミ・プロモーションとなるため、全国多数のホテル旅館様に利用いただいています。会員インフルエンサーには「旅行のSNS投稿を得意とするトラベルインフルエンサー」のみを厳選審査の上会員化していることが最大の特長です。これまでに利用施設数:103施設/会員インフルエンサー数:606名(2021年11月末現在)と実績を重ね、苦境に立たされるホテル旅館のV字回復を応援するためのSNSプロモーション促進に貢献しています。今後、コロナ感染収束とともに段階的に「日本人による海外旅行(アウトバウンド)促進」のための海外ホテルの参画、ならびに「訪日インバウンド増加」のための外国人インフルエンサーの入会を積極拡大させ、グローバル&クロスボーダーな観光促進プラットフォームを目指します。
■SDGs達成に向けたSOCIALPORT独自の取り組み
コロナ感染収束とともに国内旅行のリベンジ消費の活発化、さらにはその後の訪日インバウンドの再開が期待される中で、当社は「観光公害(オーバーツーリズム)を解消し、まだ日の目を浴びていない隠れた観光地を発掘し活性化させる」ことをミッションに掲げています。我々の有する「旅の情報発信に高い影響力を持つインフルエンサー会員」というリソースを活用し、SNSプロモーションを通して国内外の旅行者の各地域への周遊を促進し、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」のターゲット9「2030年までに、地方の文化や産品を広め、働く場所をつくりだす持続可能な観光業を、政策をつくり、実施していく」に貢献することを目指します。
■SOCIALPORT株式会社について
当社は、労働集約な事業構造上、デジタルシフトが遅れがちであった宿泊施設のプロモーションDXを推進するスタートアップです。女子旅マーケティングカンパニー・バリーズ株式会社の一事業であったSOCIALPORTですが、コロナ禍の影響により需要が拡大したことを受けて、2021年6月に同社よりMBOによって分社化し、専業法人SOCIALPORT株式会社として事業をリスタートさせています。
【会社概要】
会社名: SOCIALPORT株式会社
代表者: 代表取締役CEO 齋藤英一
所在地: 東京都港区六本木7-15-7 新六本木ビル9F
設立年: 2021年6月16日
サービスサイト: https://socialport.jp/
※当社は、内閣府が主管する地方創生SDGs官民連携プラットフォームの3号会員です。