そのストーリーの始まりは水と素材の出逢い
2023年春、ISSEY MIYAKE PARFUMSから登場した2つの卓越した新作フレグランス、「ロードゥ イッセイ ピオニー オードトワレ インテンス」と「ロードゥ イッセイ プールオム ベチバー オードトワレ インテンス」。ブランドの美しさを極めた、自然を祝福する2種類のヴィーガンフレグランスです。
いきいきと鮮やかに咲き誇るフローラル、そして力強いベチバーが存在感を放つ。澄みわたる純粋な水というエッセンスが、植物、あるいは動物に由来する自然の素材と出会うとき、一体何が起こるのか。
このフレグランスを手がけた調香師マリー・サラマーニュのインタビューから、その魅力に迫ります。
L’EAU DʼISSEY PEONY EAU DE TOILETTE INTENSE
ロードゥ イッセイ ピオニー オードトワレ インテンス
香り:フローラル アンバー
50mL 税込¥13,200(本体¥12,000)
100mL 税込¥18,480(本体¥16,800)
LʼEAU DʼISSEY POUR HOMME VETYVER EAU DE TOILETTE INTENSE
ロードゥ イッセイ プールオム ベチバー オードトワレ インテンス
香り:ウッディ アロマティック
50mL 税込¥10,230(本体¥ 9,300)
100mL 税込¥14,190(本体¥12,900)
Marie Salamagne(マリー・サラマーニュ)
パリ出身の調香師。医師の家系に生まれ、情熱を持って仕事に取り組む親族に囲まれて育つ。大学で化学の学位を取得後、ベルサイユの香水専門学校ISIPCAを卒業。フランスのグラースにある香料会社CHARABOTでの研修を経て、2001年よりFirmenich所属。
<調香師インタビュー映像>
レビューページ
https://vimeo.com/isseymiyake/review/814807791/0a5c19d610
埋め込みタグ
<iframe src=https://player.vimeo.com/video/814807791?h=bda0996839 width="640" height="480" frameborder="0" allow="autoplay; fullscreen; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
<調香師インタビュー>
Q1.
新製品「ロードゥ イッセイ ピオニー オードトワレ インテンス(以降、ロードゥ イッセイ ピオニー)」と「ロードゥ イッセイ プールオム ベチバー オードトワレ インテンス(以降、プールオム ベチバー)」の当初のコンセプトであり、ISSEY MIYAKEのフレグランスの礎でもある〈水と自然物との出逢い〉を、どのように解釈して香りにしましたか?
A1.
「ロードゥ イッセイ」と「ロードゥ イッセイ プールオム」は、どちらも水を表現したアクアティックな香りです。ただ、マリン系の香り以外にも「ロードゥ イッセイ」にはフルーティフローラル、「プールオム」にはウッディシトラスが含まれています。そこでその初代の調香にすでに使われていた2つのノート、ピオニーとベチバーに着目し、これらの香料を主役として使うことで、「ロードゥ イッセイ」の新たな香りの物語を生み出しました。
Q2.
水の感覚をどのように香りとして表現していますか?
A2.
私にとって水が放つ感覚というのは、さわやかさと力強さ。「ロードゥ イッセイ ピオニー」では、開花寸前のまばゆい輝きを放つつぼみを思わせるフローラルノートを使い、水のさわやかさを表現しています。その香りがアクアティックノートと混ざり合うことで、春先の空気を想起させるのです。また、「プールオム ベチバー」でハイチアンベチバーが表現する力強さと深い純粋さ、どちらも私には水と深く結びつくイメージです。
Q3.
ほぼ天然香料のみで構成された香り、というチャレンジにどのように挑みましたか?
A3.
ISSEY MIYAKE PARFUMSは、持続可能な開発を目指し誠実なヴィジョンを掲げています。三宅一生さん自身、自然から多大なるインスピレーションを受けており、心からの敬意を捧げていました。
「ロードゥ イッセイ ピオニー」ではフローラルノートを構成するために、ローズのアブソリュートや、よりクリーンな抽出方法で得られた100%天然成分の洋梨香料を使用しています。
「プールオム ベチバー」では、天然由来のハイチアンベチバーのほか、サンダルウッドの香りを再現するために100%生分解性でヴィーガン、さらに再生可能な原料による香料を使用しています。
このようにして「ロードゥ イッセイ ピオニー」は天然由来の成分を87%配合、「プールオム ベチバー」ではさらに高い93%の配合率になりました。
Q4.
天然香料として花から採取できないピオニーの香りをどのように再現しましたか?
A4.
おっしゃるとおり、ピオニーの花は非常に繊細で、蒸留法での抽出が不可能です。今回は複数の天然香料を取り合わせ、このフレグランスのためだけに独自のピオニーの香りを生み出しました。とても繊細な作業で、かなりのバランス感覚が求められました。
Q5.
ベチバーは男性用フレグランスにおいて非常にクラシックな香料です。この香りをどのように現代的にアップデートし、ISSEY MIYAKEの世界に調和させましたか?
A5.
ウッディ、スモーキー、そしてほのかにレジンが香るベチバーは、男性用フレグランスにおいて昔から欠かせない香料です。そこでベチバーと、オゾンマリンの香りをもつ、いきいきとさわやかな合成香料カロンを組み合わせることにしました。また、シトラスとスパイスノートを加えてさらにエネルギーを湧き立てました。この組み合わせにより、ナチュラルでありながら強く輝く香りに仕上がりました。
Q6.
「ロードゥ イッセイ ピオニー」は、どんな香水ですか?
A6.
このフレグランスでは、あふれる歓びを表現したいと思いました。春のしずくや水の香り、そして今にも花開かんとするピオニーのつぼみの香り。私にとってこのフレグランスは、待ちに待った春、軽やかさと色彩に満ちた春がまもなくやってくる、そんな感覚を喚起します。
Q7.
「プールオム ベチバー」は、どんな香水ですか?
A7.
「プールオム ベチバー」は、深い呼吸。たとえば山頂、あるいは森の奥に到達し、ようやくゆっくりと息をつく。雄大な景色を眺めながら、私たちの感覚と自然が一体となっていく。そんなふうに自然と調和したときに感じる充足感を体現したフレグランスだと思います。
〈取扱店〉
ISSEY MIYAKE 直営店 / ISSEY MIYAKE ONLINE STORE (https://www.isseymiyake.com/collections/parfums/) /取り扱い百貨店 / 資生堂の総合美容施設「SHISEIDO THE STORE」(東京中央区銀座)、ECサイトほか
※価格は参考小売価格です。